「失敗しても改善していくことで、かえって成功に近づく」(故事ことわざ辞典より)
テストで満点を取ることは、成功ばかりで失敗経験がないことは、
結局、自身の知識や認識がどこまでなら正しいのかを知れないということ。
失敗を知らぬ者は、身の程も知らない
『一を聞いて十を知る』、それができるならそれに越したことはないけれど、
実際は『一を聞いて十を“知ったつもり”』になっただけだったり、
一ができると、あたかも十まで通用するかのような錯覚に陥りやすいだけだったり。
人の頭の中の世界は想定外が存在しない世界であるが故に(言うは易く行うは難し)
実際に失敗を経験しなければ、成功と失敗の境界を認識できなければ、
盲点も現状の天井も認識できず、ずっと自信過剰なまま(ダニング=クルーガー効果)
だから『失敗は成功のもと』で、失敗こそ成功への近道なのでしょう(急がば回れ)
失敗して、現状を正しく認識できなければ、効率的にPDCAサイクルは回せず、
現状を正しく認識できるからこそ、適切な打開策や戦略を展開できるのですから。
ただし、流石に人命や大事故に関わる失敗は回避できるに越したことはありませんし、
一口に失敗と言っても、無謀なレベルや、本気で取り組まなかったが故の失敗は、
成功と失敗の境界認識に、肝心の正しい現状認識に繋がりにくいものです。
また、実際には成功or失敗という単純な二者択一の構造ではなかったり
実力は十分なのに、本当に偶々運が悪かっただけで失敗することもあるなど(麻雀)
現実はこんな1次元の横軸で表現された図ほど単純ではありませんが(主成分分析)
それでも、過度に失敗を恐れ、目先の改悪もできなくなるくらいなら(焼きなまし法)
予め失敗・挫折することを織り込んで計画を立てる
くらいの方が、リスクマネジメント的にも、効率的にも合理的というものでしょう。
挑むからこそ失敗もするし、本気で求めるほどに苦悩は引き立つもの(掃き溜めに鶴)
失敗を嘲笑うことは結局、変化と挑戦を嘲笑い、現状に甘んじることに等しく、
本気で挑まないのが悪い失敗であるなら、良い失敗は心底悔しいものだと思います。
そして案外、そうして得た悔しさというバネこそ、一番の成功のもとかもしれません。
今ここからの光景は、こんな感じ。
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