2016-01-01から1年間の記事一覧

一念岩をも通す - 感情に使われず、感情を使えているか -

「どんなことでも一途に思いを込めてやれば成就する」(故事ことわざ辞典より) 人間その気になれば、時に論理的には困難な芸当だって案外できちゃうものです。 そうした人の持つ“心の力”を活用しないのは、あまりにも勿体ない。

天理人欲 - その行動は、選択は、本当に自分が望んだものか -

「天理は自然のままの本性、人欲は外部刺激によって起こる欲求」(コトバンクより) 『天理人欲』といってもその意味、特に『人欲』の扱い方は時代によって異なります。 今回言及するのは、自由の抵抗物としての『人欲』という観点について。

おためごかし - 本当にそれは相手も望む利益か -

自分の利益を考える、それ自体は当然のことでなんら問題ないでしょう。それ自体は。 おためごかしとは 【御為倒し】 表面はいかにも相手のためであるかのように偽って、実際は自分の利益をはかること。 おためごかしを言う。関連キーワード逆恨み 続きを読む…

彼を知り己を知れば百戦殆うからず - 意外と難しい“当然” -

「敵と味方の実情を熟知していれば幾度戦っても負けない」(故事ことわざ辞典より) 何事においても、自分の長所を生かし、強みを打ち出そうとすることは基本でしょう。 ただし、相手がそれに価値を見出してくれるか、それが通用する相手なのかは別の話。

瓜田李下 - 抱かれた疑念は時に真実よりも重い -

誤解されるのは嫌なことですが、“誤解を与えた側”にも落ち度はあるでしょう。 瓜田李下とは 四字熟語。人から疑いをかけられるようなことはしてはいけないし、疑いを受けるような状況に身を置いてはならないという教え。中国の古楽府の「君子行」の「君子防…

遼東の豕 - 自分の世界で辿り着いた正解に普遍性はない -

自分にとっての正解や価値あるものが、他者にとってもそうであるとは限りません。 遼東の豕とは 故事成語で、独り善がりでいるさま。偉ぶっているさま。 続きを読む このキーワードを含むブログを見る

虎の威を借る狐 - それが“虎の威”だと認識できているか -

例えば、このサイトとて“故事ことわざ”という名の虎の威を借りている訳で← 虎の威を借るとは 「借虎威」の書き下し文。「戦国策」の一説で、他人の権勢をかさに着て威張る小人のたとえ。 「虎の威を借る〇〇」という形で使われる。「狐借虎威(虎の威を借る…

木に竹を接ぐ - 幹が曖昧なまま枝を生やそうとしていないか -

「ちぐはぐで調和や釣り合いがとれないこと」(故事ことわざ辞典より) 自身の視野を広げ、盲点を探すため、多くの人から意見を募ることは大切でしょう。 しかし、良い意見は寄せ集めれば良いというものではありません。

彼方を立てれば此方が立たず - 目先の論理的正当性に驕っていないか -

「両方が納得する、また喜ぶようなことをするのは難しい」(故事ことわざ辞典より) 誰かにとっての正義は他の誰かにとっての悪であるように、彼方も此方も、 その両方を立てるのが困難なのは、何も人間関係に限った話ではないでしょう。

風が吹けば桶屋が儲かる - 元々の原因が明瞭であるとは限らない -

「風の吹き方」なんて小事から「桶屋の売り上げ」への連鎖を予測するなど無理難題。 風が吹けば桶屋が儲かるとは ことわざ。 ある出来事が、予想もしないようなところへ影響を及ぼすことの例え。転じて、当てにならない期待をすること。 また、因果関係の無…

和して同ぜず - 協調という大義名分に甘え、逃げ込んではいないか -

「人と協調はするが、主体性を失うようなことはしない」(故事ことわざ辞典より) 協調性を重視するあまり自分の判断を捨てた挙げ句「え、だって皆やってたから」 「皆そうだと言ってたから」などと後に言い訳する事態は避けたいものです。

初心忘るべからず - 手段が目的と化してはいないか -

「始めた頃の謙虚で真剣な気持ちを持ち続けねばならない」(故事ことわざ辞典より) 慣れて油断した結果、思わぬ失敗をしてしまわぬよう、初心を忘れないのは大切です。 しかし、初心が大切な理由はそれだけではないでしょう。

習うより慣れろ - というか、習う“ために”慣れよ -

「人や本から教わるより、練習や経験を重ねた方が良い」(故事ことわざ辞典より) 実戦や実践の伴わない学習は、言うなれば立派な楽器を買うだけ買って特に練習せず、 ただ自分の音楽感という名の妄想に浸っているだけに等しい…かもしれません。

下手の考え休むに似たり - 他者に使われず、他者を使えているか -

「下手な者の長考は、時間を浪費するだけで、なんの効果もない」(コトバンクより) “馬鹿”とは本来頭が悪いことではなく、他者の言うことを妄信することでしょう。 しかし、他者の意見を妄信しないことと排他的になってしまうことはまた別の話です。

鶴の一声 - その心に映る相手の姿は本物か -

『鶴の一声』を横暴と断ずるのは早計でしょう。ただし、それが本当に鶴の声ならば。 鶴の一声とは 多くの人々がああでもない、こうでもないと議論している際、その集まりの重鎮・有力者・権威者がひとことを言って方向性がきまるありさま。多くの議論や意見…

折檻 - 他者を強引に変えようとしていないか -

とりあえず必死に主張し続ければ、いずれは受け入れられる…とは限らないでしょう。 折檻とは 厳しくしかること。体罰を加え懲らしめること。 中国の故事「漢書」の「朱雲伝」に由来。 前漢の成帝の時代、朱雲が成帝の政治に対し厳しく忠告したため、朱雲は帝…

坊主憎けりゃ袈裟まで憎い - その反対側の側面まで見えているか -

「憎むあまり、それに関わるすべてのものが憎くなること」(故事ことわざ辞典より) 他者に何か原因があるから、他者が憎いとは限らない。 他者が憎いからこそ、憎む原因ばかりを探し求め、それを創り上げていることもある。

健康は富に優る - 健康や限界を等身大に認識できているか -

「どんなに金持ちでもからだが弱くては何にもならない」(ことわざ辞典より) 自分の限界を恐れる人へ、人の身体は貴方が思っている以上に頑丈でしょう。 自分の限界を恐れぬ人へ、人の身体は貴方が思っているよりも脆いでしょう。

万物流転 - 理解に終わりはない -

「この世にあるすべてのものは、常に移り変わる」(故事ことわざ辞典より) このサイトにて散々言及されている「“わかったつもり”にしかなれない」という言葉、 これは戒めの言葉でこそあれど、決して諦めの言葉ではないと思います。

パレートの法則 - “優れた少数”を等身大に認識できているか -

「大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出している」(cf.Wikipedia) 別名『80:20の法則』や『ばらつきの法則』など。 優れた少数と、平凡な大多数、互いに互いへの感謝と尊重の念が重要なのでしょう。

プラシーボ効果 - 困難なときにこそ自分を信じられるか -

自信とは、自分を信じる心の力でしょう。自信と慢心は別物なので注意が必要ですが。 プラシーボ効果とは 薬効成分を含まないプラセボ(偽薬)を薬だと偽って投与された場合、患者の病状が良好に向かってしまうような、治療効果を言う。偽薬効果。プラセボ効…

好きこそ物の上手なれ - 心次第で負荷は変わる -

「好きなものに対しては熱心に努力するので、上達が早い」(故事ことわざ辞典より) 努力しても、必ずしもそれが他者より秀でるほど“上手”になるとは限りませんが、 人間、自分の“好き”なことなら熱心に、しかも効率良く努力できるものです。