「風の吹き方」なんて小事から「桶屋の売り上げ」への連鎖を予測するなど無理難題。
- ことわざ。 ある出来事が、予想もしないようなところへ影響を及ぼすことの例え。転じて、当てにならない期待をすること。 また、因果関係の無さそうなものを、無理矢理こじつけた状態を言い表すことも。 類義:「大風が吹けば桶屋が喜ぶ 」「風が吹けば箱屋が.. 続きを読む
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今日の誤差は、長期間後の大差
『風が吹けば桶屋が儲かる』には似た言葉として「蝶の羽ばたきが竜巻を起こす」
というものがありまして、実はこれ、大真面目に科学的な話です。
とはいえ「蝶が竜巻攻撃を仕掛けてくる」訳もなく バ○フリーの たつまき!▼
短期的には1匹の蝶の羽ばたきが竜巻を発生させるなど、まず有り得ない話でしょう。
しかし『風が吹けば桶屋が儲かる』が如く、小事でも巡り巡って連鎖反応を起こせば、
長期的には1匹の蝶の羽ばたきが竜巻発生の引き金となる可能性も否定できません。
観測困難な誤差レベルの小事でも、長期間後には大事となりうる性質が世界にはあり、
実質的に観測不可能な原因が存在する訳で、結果の元となる原因が不明瞭である以上、
長期間後の未来を“正確に”予測することは不可能であり
できるとしてもそれは、天気予報のような短期的かつ確率論的な予測に限る
これを『バタフライ効果』と言います。正確じゃない?こまけぇこたぁいいんだよ!!
もし仮に、複雑な世界や人間社会の全てを説明できる法則や数式が存在したとしても、
その数式に代入する値が間違っていては正しい答えを得られないように、
どれだけ優れた論理力があっても、その基となる現状観測の誤差をなくせない以上、
「風の吹き方」や「蝶のはばたき」一つで、論理的な予測は崩れてしまいます。
「確率論的な経験則に基づく直感の方が予知には適している」なんて耳にしますが、
それにはこうした、論理的な予測の限界が背景にある…のかもしれません。
先を見据え、予測しようとするのは大切なことだと思います(PDCAサイクル)
が、予測とは運やご縁が絡む確率論的なものであり、その精度には限界があります。
まして人は、それが楽観的であれ悲観的であれ、自分の心が求める原因や予測を、
自分の結論に都合の良い解釈を探し出そうとするもので(木を見て森を見ず)
そうして自分の考えが最も正しい世界に入り浸ってしまいがちですから、
確率論の予測を過信し、絶対視してはいないか、戒める必要があるかもしれません。
今ここからの光景は、こんな感じ。
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