心・感情

如実知自心 - その殻の奥にある本当の自分を知っているか -

「ありのままの自分の心を知ること」(cf.Wikipedia) 子どもの如く直情的に喚き散らす姿が、ありのままの自分でしょうか。 他人の目を気にして、他人に合わせて振る舞う姿が、ありのままの自分でしょうか。

明日は明日の風が吹く - それは思考を止めないための言葉 -

「成り行きに任せて生きるのがよい」(故事ことわざ辞典より) 複雑にして不確定要素の多い先行きを案じるのではなく(風が吹けば桶屋が儲かる) もっと単純に、シンプルに、今、目の前にある世界をただ精一杯生きた方が良い。

負けるが勝ち - 勝つためにこそ負けられるか -

「争わないで相手に勝ちを譲ったほうが自分にとって有利」(故事ことわざ辞典より) 前回で議論の虚無性的なことを語っておきながら今回議論の話をするのもアレですが、 今回はあくまでも、互いに建設的な議論を模索することを前提とした上での話。

失敗は成功のもと - 失敗故に見える世界もある -

「失敗しても改善していくことで、かえって成功に近づく」(故事ことわざ辞典より) テストで満点を取ることは、成功ばかりで失敗経験がないことは、 結局、自身の知識や認識がどこまでなら正しいのかを知れないということ。

智に働けば角が立つ - その理屈の内に他者は存在しているか -

「理性のみで動こうとすると、人間関係がぎすぎすする」(故事ことわざ辞典より) 実際には単なる自分の都合や理屈でしかないことを「合理的」と勘違いしていないか。 今回は「合理」という言葉を使った、表面上の、少々言葉遊びの側面も強い話。

急がば回れ - 見た目の距離に惑わされてはいないか -

山頂が目前だからといって、眼前の断崖絶壁を最短距離で登れば良いとは限らない。 急がば回れとは編集 急いでいるときには危険な近道を通るよりも、回り道でも安全な方を通るほうが結局早いというように、安全で着実な方を選べという戒め。 近世初期に著され…

実るほどこうべを垂れる稲穂かな - そのプライドの価値は如何程か -

「人格者ほど謙虚であるというたとえ」(故事ことわざ辞典より) プライドには二種類あると思います。すなわち、 「それ故に自由に在れなくなるプライド」と「それ故に自由に在れるプライド」です。

我思う、ゆえに我あり - ならば、そう思っているのは誰の意思か -

今回は人によっては少し不気味に感じるかもしれない、そんな話。 我思う、ゆえに我ありとは 意味 ラテン語〈コギト・エルゴ・スムCogito,ergo sum.〉の訳。 世界を疑い続けている私という存在は、否定することができない。私が考えていることは、私が存在す…

空観,仮観,中観 - その世界を創り上げているのは誰か -

いつもの如くわかりやすさ重視で、『空観,仮観,中観』“のような何か”について。 中観派とは インド大乗仏教哲学において、瑜伽行派(唯識派)と並ぶ二大潮流の1つ。龍樹「中論」の著作によって創始された。「般若経」の教えが基盤となっている。 続きを読む…

一念岩をも通す - 感情に使われず、感情を使えているか -

「どんなことでも一途に思いを込めてやれば成就する」(故事ことわざ辞典より) 人間その気になれば、時に論理的には困難な芸当だって案外できちゃうものです。 そうした人の持つ“心の力”を活用しないのは、あまりにも勿体ない。

天理人欲 - その行動は、選択は、本当に自分が望んだものか -

「天理は自然のままの本性、人欲は外部刺激によって起こる欲求」(コトバンクより) 『天理人欲』といってもその意味、特に『人欲』の扱い方は時代によって異なります。 今回言及するのは、自由の抵抗物としての『人欲』という観点について。

おためごかし - 本当にそれは相手も望む利益か -

自分の利益を考える、それ自体は当然のことでなんら問題ないでしょう。それ自体は。 おためごかしとは 【御為倒し】 表面はいかにも相手のためであるかのように偽って、実際は自分の利益をはかること。 おためごかしを言う。関連キーワード逆恨み 続きを読む…

瓜田李下 - 抱かれた疑念は時に真実よりも重い -

誤解されるのは嫌なことですが、“誤解を与えた側”にも落ち度はあるでしょう。 瓜田李下とは 四字熟語。人から疑いをかけられるようなことはしてはいけないし、疑いを受けるような状況に身を置いてはならないという教え。中国の古楽府の「君子行」の「君子防…

坊主憎けりゃ袈裟まで憎い - その反対側の側面まで見えているか -

「憎むあまり、それに関わるすべてのものが憎くなること」(故事ことわざ辞典より) 他者に何か原因があるから、他者が憎いとは限らない。 他者が憎いからこそ、憎む原因ばかりを探し求め、それを創り上げていることもある。

健康は富に優る - 健康や限界を等身大に認識できているか -

「どんなに金持ちでもからだが弱くては何にもならない」(ことわざ辞典より) 自分の限界を恐れる人へ、人の身体は貴方が思っている以上に頑丈でしょう。 自分の限界を恐れぬ人へ、人の身体は貴方が思っているよりも脆いでしょう。

プラシーボ効果 - 困難なときにこそ自分を信じられるか -

自信とは、自分を信じる心の力でしょう。自信と慢心は別物なので注意が必要ですが。 プラシーボ効果とは 薬効成分を含まないプラセボ(偽薬)を薬だと偽って投与された場合、患者の病状が良好に向かってしまうような、治療効果を言う。偽薬効果。プラセボ効…

好きこそ物の上手なれ - 心次第で負荷は変わる -

「好きなものに対しては熱心に努力するので、上達が早い」(故事ことわざ辞典より) 努力しても、必ずしもそれが他者より秀でるほど“上手”になるとは限りませんが、 人間、自分の“好き”なことなら熱心に、しかも効率良く努力できるものです。

論より証拠 - 主観は議論の抵抗物である -

「口先で議論を重ねるよりも、証拠を出したほうが明確」(故事ことわざ辞典より) A「○○細胞を発見しました!この発見にはあんな苦労やこんな理想が…」 B「感動的だな。だが無意味だ。貴方の主観はいいから証拠を見せてくれ。」

塵も積もれば山となる - 目先の行動の先にある山は見えているか -

「小事をおろそかにしてはならないという戒め」(故事ことわざ辞典より) 人間、目先の塵を見つめ、観察するのは得意でしょう。 しかし、その塵が積もり、山となった姿を想像することは意外と難しいものです。

石に漱ぎ流れに枕す - 相手の理屈を論破しても意味はない -

「無理にこじつけて、自分の説を通そうとすること」(故事ことわざ辞典より) 人は多くの場合、論理の先に結論があるのではなく、 結論ありきで理屈を後付けしているのだと思います。